地球を取り囲む大気中には、二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスと呼ばれる気体があります。このガスによって、いろいろな生物が生きていくうえで適度な気温が保たれていますが、私たちが便利な生活を送るために、石油などを大量消費するようになって二酸化炭素が増え続け、熱を宇宙に逃しにくくなっています。
こうして、熱が大気中にこもるようになり、地球の温度が上昇することを地球温暖化といいます。
2100年には地球の平均気温が最大4.8℃上がると予想されています。もしそうなれば、私たちの子どもや孫の世代には海面上昇、洪水や土壌浸食、異常気象の多発、農作物の減少などで多大な被害を被ることになります。
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- 豪雨の頻発、台風の強大化
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近年、日本は、集中豪雨の発生数が増加傾向にあり、強大化した台風も頻発しています。このまま地球温暖化が進行すると、それらの強度や頻度が増加することが懸念されています。そのため、山地の多い日本では、土砂崩れや洪水、河川が氾濫する被害が各地で生じる可能性があります。
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- 熱中症のリスク拡大
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気温上昇に伴って増加が予想される熱中症。従来、熱中症は、高温環境下での労働や運動活動で多く発生していましたが、地球温暖化などによる影響により、日常生活においても発生が増加していると指摘されています。熱中症の症状は一様ではなく、症状が重くなると命に危険が及びます。
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- 農産物への影響
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高温により、米の品質が低下し、小麦の収穫量が減少しています。さらに、農作物が育ちにくい地域が拡大しています。また、穀物だけでなく、りんごやぶどうなどの果物でも、強い日差しと高温による着色不良などが報告されています。地球温暖化の影響も加わって、日本の農業がさらに衰退していくと、消費者は国産の農産物を食べることができなくなります。
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- 海水温の上昇
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温暖化による気候変動は、漁業・養殖業にも影響を与えています。海水温の上昇により、高水温を好むブリやサワラ等の生息域が北上する一方、サンマの日本沿岸域への回遊が減少しています。また、サケの回帰率の低下や、スケトウダラの産卵域の縮小といった可能性なども指摘されています。
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- 絶滅する種が増える
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野生動植物の絶滅には、地球温暖化が関係しています。気候変動が野生動植物の分布に影響を及ぼしていることが既に確認されており、生息域の環境変化が絶滅の原因につながると考えられています。
IUCN(国際自然保護連盟)によると、3万種以上の動植物が絶滅の危機にあるとされ、さらなる増加が心配されています。フンボルトペンギンも絶滅の危機にある種の一つです。
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暖房時の室温を20℃にして快適に過ごすライフスタイルを推奨する「ウォームビズ」。ひざ掛けやストールを使ってあたたまる、鍋などのあたたかい食事で体と室内をあたためる、窓やドアからあたたかい空気が逃げない工夫や湯たんぽの使用などに加えて、みんなでひとつの部屋に集まる「ウォームシェア」など、これまでの衣・食・住を見直すだけで、無駄になってしまうエネルギーを節約することができます。
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まだ使えるから、と古い家電を使い続けていませんか?家電の省エネ化は毎年進んでいて、古い家電を使い続けている方がかえって「もったいない」場合があります。統一省エネラベルの「星の数」、この数が多いほど電気代もCO2排出量も削減できます。冷蔵庫、エアコンは10年を目安に、星の数の多いものに買いかえを検討しませんか?
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急がない、乱暴にならない。ゆっくり加速、ゆっくりブレーキ。車間距離にゆとりを持つ。エコドライブとは、燃料消費量やCO2排出量を減らし、地球温暖化防止につなげる「運転技術」や「心がけ」です。特別な知識も高度な技術もいりません。大切なのは、思いやる気持ちを常に持ち続けること。環境に、人に優しい運転を、今日からでも始めてみませんか。
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LED電球は白熱電球と比べると、消費電力が少なく、長寿命。家庭やオフィスにはたくさんの照明があるため、ひとつひとつは小さくても電気使用量は全体として大きくなります。それは、高効率な照明製品への切りかえが進むと、大きな節電効果も期待できるということ。照明での小さな省エネの積み重ねが、効果的な節電とCO2削減につながります。
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エコカー減税の対象車「エコカー」。電気自動車や燃料電池自動車などのエコカーは、税の負担が軽減され、低燃費で維持費を節約、CO2排出量を削減してエコに貢献します。エコカーでエコドライブすると、相乗効果によって、もっとエコに、もっと低燃費に、もっと安全なカーライフが実現します。地球にもお財布にも優しい運転、おトクなエコカーをチョイスしませんか!
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通勤・通学・買い物・旅行など、そんな日々の「移動」を「エコ」にする新たなライフスタイルの提案です。電車やバスなどの公共交通機関は、CO2排出量が少ない移動手段であり、時間も正確、駅の階段の上り下りやバス停までの徒歩など、健康面でのプラスも。エコで賢い「移動」にチャレンジしてみませんか?
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宅配便の再配達は、環境負荷の増加を招いていることから、再配達の削減に向けて新たな取り組みが必要となっています。発送・到着の時間や場所の指定や宅配ロッカーの活用、受取場所を会社やコンビニに変更することなどで、できるだけ1回で受け取る取り組みを推進することができます。消費者(受取人)の私たちにできることから実行しましょう!
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日本のCO2排出量のうち、住まい(家庭部門)からのCO2排出量はその16%を占め、特に、居住中のエネルギー消費を減らすことは、CO2削減を大きく促すと言われています。高断熱・省エネ住宅は地球に優しいだけでなく、家族が快適、健康に、そして経済的に暮らせます。その家で暮らす家族が喜ぶ家づくりを賢く選択して、快適に生活を送りませんか?